NO.211 中曽根康弘元総理死去


彼は信念の政治家ですから、嘘偽りの無い彼に対する僕の所感を述べましょう。



政治家の責任は、結果責任です。その政治家が為した仕事により、どのような結果が生起したかが全てです。
そんな中曽根氏に対して、正直な僕の所感を述べる事は、中曽根氏に対する敬意です。
中曽根氏に対して敬意を評する為に、僕は、この記事を立ち上げた。他の者達に対してなら、僕は、沈黙していたでしょう。記事を立ち上げる価値がないと、僕が判断しているからです。


「戦後政治の総決算。」は、虚妄の言葉です。



中曽根氏は、適切なヴィジョンを構想できなかった政治家でしょう。
彼は、戦後政治の総決算をスローガンに掲げ、総理大臣に就任した。
第二次世界大戦後の世界情勢について、適切な認識をできなかったのでしょう。
第二次世界大戦の終了後、世界情勢は根本的に変革しました。世界経済は、列強が植民地経営に依存した帝国主義から、植民地が全て独立した自由貿易体制へと変革しました。

情勢は、常に変革し続けていたはずです。新たな変化が、新しい情勢を生起させた。政権は、常に新たに生起した次要請に対応しなければならなかったはずです。
「総決算。」は、単なる言葉のお遊びに過ぎず、虚妄の言葉でしょう。

憲法改正



彼は老害(Old harm)以外の何者でもなかった。彼は、死ぬまで、彼自身が憲法改正を行う事に固執し続けたでしょう。
こんな彼が構想した改正憲法草案は、具体的な事は知りませんが、どんな内容であっても、ろくでもない物(not good at all)だったでしょう。

彼は、憲法草案を構想する事は自由でしょう。しかし、彼は、彼の構想を若い人達に託すべきでした。どのように決定するかは、若い人達に委ねるべきでした。
彼は、せめてそうすべきでした。

本来なら、憲法改正はすべきでは無い。現行の日本国憲法は、適切に機能している。日本国憲法は、日本人に基本的人権を保障した。日本国憲法は、若者達が、責任ある自由意志による選択を行う事を保障し続けた。
第二次世界大戦で日本を破局させることしかできなかった老人達が居なくなった後、若い人達は、今までになかった新しい事を、次々に切り開くようになった。

大日本帝国憲法は、第二次世界大戦の悲劇を生起させた。だから、日本国憲法の制定が必要となった。

時代は、若い人達が築くべきです。若い人達は、自分自身が行なった選択に責任を負って生きてゆく。老人達は、十分に責任を負うまで生きる事はない。
今現在の選択に責任を負う事により、未来が築かれる。この事を為し得る人達は、若い人達だけです。
年寄り達は、若い人達に、時代を託すべきです。

この原則を彼が全うする為には、彼が改正案を開示するときは、彼の引退の時であるべきだったでしょう。彼は、彼の後継者と見做した若者に彼の改正案を託してそのまま引退する。
その後の一切の干渉を、彼がしない為です。彼が全てを得した後継者が、その後継者自身の責任において選択を行う為にです。

彼は、日本国憲法の制定の経緯を知らなかったのだろうか?知っていたならば、日本国憲法を変更したらどんな事態が生起するか、彼は理解しているはずだろう。


SF平和条約の無効。日本の国連加入の無効。日米安保条約の破棄。これらの代償を払っての憲法改正は、日本の選択肢の一つだ。
憲法改正を主張するのならば、まずこの問題を、真っ先に日本社会に問題提起すべきだっただろう。
日本国の首相たる者ならば、この程度の事は当然だろう。



彼は、彼が国家の指導者としてふさわしい人間である証拠として、従軍している時も、戦争に反対の提言をした事をあげた。



勝てない戦争だから反対したと彼は発言したと述べたらしい。国家の指導者の仕事は、戦争に反対ならば、戦争を回避する事である。戦争を回避する方法を提言して、政府を説得する事が彼の責任である。
それができなければ、沈黙すべきだろう。
そして、彼の判断は正しくなかった。日本は、アメリカとの戦争で勝利する事が可能だった。真珠湾攻撃に成功した時点で、真珠湾への反復攻撃を繰り返すべきだった。
少なくとも燃料施設を壊滅させれば、アメリカ海軍は、半年以上、完全に行動不能に陥った。その間に、日本海軍がインド洋から中東を制圧すれば、それで戦争は終わっていた。
その前に、アメリカは、早期講和を望んだだろう。アメリカでも、本職の軍人達がそう指摘しているらしい。中曽根氏は、この事を知っていて不思議では無いだろう。

しかし、それを実行していたら、アメリカは、必ず報復を選択しただろう。アメリカは、アメリカ本土を攻撃した者達を、絶対に許さない。
アメリカ市民が、アメリカ本土を攻撃される事を恐怖するからである。
「アメリカは、アメリカ本土を攻撃した者達に勝利した。」アメリカは、この事実を必要とする。

第二次世界大戦後の時代は、アメリカの日本に対する報復戦争の時代となっただろう。この戦争は、物量の戦いとなる。日本は、最終的には敗北しただろう。

日本が戦争を回避できなかった時点で、日本にとって全てが終わっていたのである。
いかなる手段を講じてでも、戦争の開始を阻止する。戦争の原因となる問題を、平和的手法で解決する。これが、政治家の仕事である。
提言を行う者の地位は関係ない。政治指導者に提言をして、指導者が提言を受け入れる事を実現させる。これが、交渉力である。有能な政治家は、これを必ず成し遂げる。

彼は、これを為し得なかったのだから、沈黙しているべきであった。

彼は、この事を理解していなかった。





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