NO.210 インド共和国の行動原理 総論


上位カーストの人々をヒンズー教徒以外の人達から隔離する



この記事は、2019年11月30日時点でのインド共和国の本質に関する考察です。
中間考察として、以下の2つの記事を参照してください。



ヒンズー教の原理について考察した記事のリンクを掲載します。



この記事では、以上の記事から結論だけを要約して引用します。


インド共和国の本質を決定するヒンズー教の原理



「上位カーストの人々をヒンズー教徒以外の人達から隔離する。」
これが、インド共和国の行動原理だろう。インド共和国は、ヒンズー教を事実上の国教とする宗教国家だろう。
ただし、インド共和国は、ヒンズー教においては聖なる制度では無いだろうと思います。逆に、ヒンズー教における最下層の存在。更には、最下層のさらに下層の存在かも知れない。

ヒンズー教における価値の全ては、ヴァルナ(Varna)の4段階のカーストにより決まるのでしょう。インド共和国は、このヴァルナ(Varna)の外側、多分、ヴァルナ(Varna)の下層の存在なのでしょう。


ヒンズー教の目的は、来世で上位のカーストに輪廻転生(Metempsychosis)する事。この目的を実現する為に、インド国家の全てが構築されているのだろう。
輪廻転生(Metempsychosis)を支配する法則は、因果律です。悪い因(cause)は悪い果(effect)を生起させる。
上位カーストの人達が下位カーストの人達と接触する事は、悪い因(bad cause)となるのでしょう。

上位カーストの人達がヒンズー教徒以外の人達と接触する事は、悪い因(bad cause)となるのでしょう。
インドを訪問して、インドの人々とコミュニケーションをした複数の人たちが執筆したインターネット記事について、僕は上記のリンクのブログ記事で言及しました。これらインターネット記事を執筆した人達は、この悪い印(cause)を穢れ(defilement)と呼称しました。その人達は、激しいカルチャーショックを経験したようです。
「インドのヒンズー教徒は、下位カーストと接触すると、穢れ(defilement)が下位カーストの者からその人自身に移ると考えている。」
これらのインターネット記事を執筆した人達は、このカルチャーショックの為に、ヒンズー教の理解を深めようとしたようです。

僕は、次の推測をしました。

カースト最上位のバラモン(Brahmin)の人達の仕事は宗教儀式です。宗教儀式の目的は、輪廻転生でしょう。この宗教儀式が良い因(cause)となって、下位カーストの人達が来世で良いカーストに輪廻転生(Metempsychosis)する。
この目的の為に、バラモン(Brahmin)の人達は、常に清浄であり続けなければならない。
その為にバラモン(Brahmin)の人達は、下層カーストの人達や、ヒンズー教徒以外の人達と、一切接触してはならない。
下層カーストの人達は、自分自身の良い輪廻転生(Metempsychosis)の為に、この事に全力で協力する。

この事は、インド共和国の行動原理の根本となっているでしょう。

インド共和国は、多種多様な宗教の人々を必要とする。



インド共和国にとっての最重要な課題は、バラモンの人達を、ヒンズー教徒以外の人達から、如何に徹底隔離するかと言う事でしょう。
他国の人々は、ヒンズー教やインド共和国の内部事情を十分に理解していない。
その為、インド共和国の内部事情を理解している様々な宗教の人々が、他国の人々との接点となる事が、インド共和国にとって必要となるでしょう。

インドのカースト制度は、インド共和国のヒンズー教徒以外の人達にも適用されます。その目的は、様々な宗教の人達に、インド社会に住む世界を保証する事でしょう。

個々のカーストでは、カースト内部の人達に、職業が保証されます。カーストごとに職種が割り当てられていて、そのカーストに所属していない人々が、その職種に従事する事は禁じられている。

インドが国家機能を維持する為に、インド社会では、多種多様なカーストが成立したのでしょう。


インド共和国の非同盟主義



インド共和国は、ヒンズー教による宗教的理由から、孤立主義となる。その為に、インド共和国は非同盟主義となる。
その為に、インドは軍事大国にならざるを得ない。そして、インド軍は、ヒンズー教の下層カーストの人達や、ヒンズー教徒以外の人達で構成される事になるでしょう。

上位カーストの人達は、下位カーストの人達やヒンズー教徒以外の人達が触れた武器に触れる事はできない。
下位カーストの人達は、ヒンズー教徒以外の人達が触れた武器に触れる事ができるでしょう。
インド軍の武器は、キリスト教徒が作った武器かほとんどでしょう。特に、最新兵器は。

兵隊さん達は、軍服によって、所属するカーストが識別されることも必要とされるかも知れません。


有能な不可触民(Dalit)出身の政治家は、ヒンズー至上主義者(Hindu nationalist)となるでしょう。



インド共和国の政治家として必須の条件は、他国の人々と自由自在に接触できる事でしょう。
インド共和国でそれを為し得る人々は、不可触民(Dalit)出身の政治家に限られるでしょう。

この状態を成立させるものは、ヒンズー教の原理です。従って、不可触民(Dalit)出身の有能な政治家は、ヒンズー至上主義者(Hindu nationalist)となるでしょう。
その政治家が、権力を獲得する為に有利だからです。


国際社会にとってのインドとは、不可触民(Dalit)の人達でしょう。



イスラム教徒やキリスト教徒は、ヒンズー教の教義に従った差別をしません。不可触民(Dalit)の人達を、イスラム教徒やキリスト教徒は、対等の人格の人間として接するでしょう。
新興のIT産業には、インドではカーストが形成されていない。IT産業は、カースト制度の外側の存在なのでしょう。

アメリカのシリコンバレーは、インド人と中国人に支えられていると言われています。このインド人は、不可触民(Dalit)の人達でしょう。

或いは、インドの大都市での都市生活者であるヴァルナ(Varna)のバイシャ(Vaishya)或いはシュードラ(Shudra)の人達が、国際社会にとってのインド人でしょう。


インド共和国の戦争要因



ヒンズー教の教義による排他性は、戦争要因になるのでしょう。ヒンズー教徒の国であるインドと、イスラム教徒の国であるパキスタンは、敵国同士であると言われています。

両国間の緊張が高まっていた時、パキスタン政府は、核兵器の使用も検討したと聞きました。

ヒンズー教の国であるインドは、ヒンズー教以外の宗教の国と戦争になる危険が存在する実例でしょう。

ヒンズー教徒とイスラム教徒は、お互いに、相手の行動原理の十分な理解が困難なのでしょう。この為に、お互いが、疑惑だけで自己防衛の為に先制攻撃を選択する危険が生起するのでしょう。
その宗教の排他性が、相互理解の困難を生み出すでしょう。

この事は、ヒンズー教とイスララム教以外の宗教でも起こり得るでしょう。
他の国々は、教訓とするでしょう。


インドにとっての歴史の教訓。かつてのインドは、英国に征服された。



インドには、歴史的な教訓がある。かつてのインドは、英国に征服された。
小室直樹先生は、指摘した。英国に征服される前のインドは、英国よりも圧倒的に強大だった。
インドを訪れた英国人は、驚いたらしい。
「インドには、ロンドンのような大都市が、至る所に存在する。」
英国人は、少人数で、インドの各豪族達を、一つ一つ征服しました。
小室直樹先生は、インドには、インド全体を統一する国家が存在していなかった事が英国に征服された原因だと指摘した。

当時のインドは、相互に排他的なカーストがインド全土に点在していた社会だったのでしょう。各カーストは、他のカーストとの交流窓口を、英国人に委託したのでしょう。
各カーストの上位カーストの者達は、他のカーストの者達と接触できない。
この事を利用して、英国人は、一つのカーストと協力して、そのカーストと敵対するカーストを征服した。この事を繰り返した結果、英国人は、インド全体を征服した。

この歴史の教訓を、今のインドの人々が覚えていたら、インド共和国は、他の国々と敵対する事は、極力回避することになるでしょう。

ヒンズー教は、原理的に差別主義でしょう。上位カーストの人々は、下位カーストの人々や異教徒を差別するでしょう。この差別が、過去も、英国人の攻撃衝動を増幅したでしょう。

インドの人口は、13億人です。13億人の人々が、ヒンズー教の行動原理で行動します。
これらの人々は、高等数学や近代物理学の、優れた潜在性を備えている人々です。
参照

世界情勢において、大きな影響力を持つ人々でしょう。




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