NO.201 香港選挙の結果について、状況を整理しましょう。
繰り返しますが、民主主義とは、政権選択に市民が全責任を負う事です。
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今の香港が民主主義を成功させる事ができるとは、僕には、とても思えません。民主主義の目的は、政治を成功させる事です。政治を成功させる政権を、市民が選択する事です。
選択した政権に、市民が全責任を負わなければなりません。
仮に香港が独立するのならば、香港市民が、国防の全責任を負わなければなりません。中国の軍事力が保護してくれなくなれば、香港侵略を意図する者達も出現するでしょう。
香港の他の国々との外交も、香港市民が全責任を負わなければならない。中国政府の保護が無くなれば、他の国々は、香港に強硬な外交要求をしてくる可能性が出てくるでしょう。
それどころでは無い。中国政府の保護が無ければ、様々な者達が、香港を争奪する為の争いを始めるでしょう。
今の香港に可能な民主化は、中国政府の保護を受けながら、民主主義ごっこをする事だけでしょう。
それでも、香港か保護してくれる中国政府に感謝して、中国政府に協力をするのならば、香港の民主化を、中国政府は許可してくれるでしょう。
僕はまず、このことを明確にしなければ、次のステップに進めません。
僕はまず、香港の民主主義は、この程度のレベルに過ぎない事を、まず明確にする事から始めます。
過去最高の70%の投票率と、民主派の候補者の支持が親中派の支持を大きく上まったことの意味。
一つ大きな意味を持つ事は、大多数の香港市民が、自らの意思を宣言する事を選択した事です。
この事実は、決定的な影響力を有する事実です。過去の選挙では、過半数の香港市民が、自らの意思を宣言する事を選択しなかった。
今回の選挙は、行政権の獲得に直結しない選挙です。にも関わらず、大勢の香港市民が過去には行わなかった投票行動を選択した。
香港市民は、自らの意思の宣言を行う事を選択した。
ここで一つの設問をします。
投票行動を選択した人は、一体、何を指示したのか?
民主派の候補者に投票した人々は、何に対する支持を意思表示したのでしょうか?
香港市民は、香港デモ、或いは、香港の民主化団体そのものを支持したのか?
香港市民は、民主主義のイデオロギーを支持したのか?
間違いなく、後者でしょう。
香港デモは、中立の権利を尊重しなかった。香港デモは、反対意見を尊重しなかった。香港デモは、香港市民であっても、香港デモに無条件に賛成しない者達を攻撃対象にした。
香港デモは、香港への観光客の障害となった。香港への留学生達の障害となった。
香港デモは、香港への進出企業の障害となった。
香港デモは、香港への進出企業を、暴力行使の対象にした。
香港デモは、香港市民の生活の基盤を破壊しようとした事に他ならない。香港デモは、香港を破局させようとした。
こんな香港デモを、香港市民が今支持をしたとしても、その支持は長続きはしないでしょう。
と言うより、香港市民は、香港が破滅する前に、香港民主化団体を、香港から排除しなければならなくなるでしょう。
香港市民は、時間はかかっても、香港の民主化を実現させる地道な努力を続ける事を選択したのだと思います。
香港市民は、学生さん達に対しても、今は期待はしているでしょう。「彼らは、今は未熟な若者であっても、様々な試練を乗り越えて、逞しい民主主義の為政者として成長を遂げてくれるだろう。」と。
香港市民が失望したら、若者達は、見捨てられるでしょう。
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