NO.174 日本国憲法の起源と原理。


日本国憲法の起源について。


サンフランシスコ平和条約の前文に書いてあった。日本国憲法の制定が、サンフランシスコ平和条約の締結と、日本の国際連合加盟の条件だったようだ。
日本が憲法を改正したら、サンフランシスコ平和条約の無効と、日本の国連加盟の無効を招くかもしれない。
更には、日米安保条約が破棄される可能性も有る。

サンフランシスコ平和条約の前文


憲法改正に危機感を持っていた。第二次世界大戦の終戦処理の事に、ふと関心を覚えた。日本とアメリカとの講和条約の文章を書こうと思ってインターネットで調べていたら、たまたま見つけたんです。
GoogleのBloggerブログを始める前です。

サンフランシスコ平和条約の前文の中に、次の文章を見つけました。

「「 日本国としては、国際連合への加盟を申請し且つあらゆる場合に国際連合憲章の原則を遵守し、世界人権宣言の目的を実現するために努力し、国際連合憲章第五十五条及び第五十六条に定められ且つ既に降伏後の日本国の法制によつて作られはじめた安定及び福祉の条件を日本国内に創造するために努力し、並びに公私の貿易及び通商において国際的に承認された公正な慣行に従う意思を宣言するので、」」

「日本が、国際連合憲章の原則を遵守し、世界人権宣言の目的を実現する為に努力する意思を宣言する。」

何が、日本の意思の宣言であると評価されたのか?・・・日本国憲法でしょうね?全く想定していなかった。僕の日本国憲法に対する認識が、根底から変わりました。
この直前に読んだ記事に、何かのヒントがあった記憶があります。

日本国憲法は、国際連合憲章を基準として制定されたのでしょう。だから制定された日本国憲法が、国際連合憲章の原則を厳守する、日本の意思の宣言であると評価された。
日本国憲法第9条は、国際連合憲章第1条第1項を基準にして条文が作られたと思っています。

日本国憲法の起源は、国際連合憲章。


日本国憲法制定の目的は、サンフランシスコ平和条約の締結と、日本の国際連合加盟だったようです。
上述したサンフランシスコ平和条約の前文に、そう書かれています。

「戦争で負けて、戦勝国がわずか数日間で作った憲法を押し付けられた。」などと、日本の国会議員達は言っている。
「日本の憲法が、戦争で負けた為に押し付けられた憲法のままだったら、日本は真の独立国にはなれない。
日本が真の独立国になる為には、日本が自主憲法を制定しなければならない。」
こう発言する人々は多い。この人達は、憲法改正を主張する。

皆さん。待って下さい。このような動機で憲法改正をする事に、危機感を持ちませんか?
日本の憲法改正は、日本の国内問題に留まらないようですよ?

日本国憲法の原理


アメリカが、日本国憲法を日本に押し付けた事には、理由が有ったのでしょう。僕は、次のように考察します。

第二次世界大戦の終了後、アメリカは第二次世界大戦の終戦処理をする必要がありました。
この終戦処理で、第二次世界大戦の悲劇を繰り返さない為の可能な限りの措置を施す事を、アメリカは意図したのだと僕は思います。

アメリカは、日本が平和主義となり、人権を保証する国となり、民主主義となる事を必要とした。
アメリカは、これらの条件をクリアした日本に、第二次世界大戦後の世界体制の中に、ポジションを与える事を意図した。

この目的の為に、マッカーサーのGHQは、日本国憲法の制定を指導した。

池上彰氏の記事によりますと、日本国憲法の最初の草案は、英語で書かれていたらしい。
日本国憲法の前文は、アメリカ合衆国憲法の前文をモデルとし、日本国憲法の本文は、国際連合憲章を基準としたらしい。
この事は、重要です。

国連加盟国は、国連憲章を尊重します。それが、国連加盟の条件でしょうから。

日本国憲法の前文から、次の記述を抜粋します。

「「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」」

これ、日本国が国際連合憲章の原則を遵守する意思の宣言です。
そして、全ての国連加盟国が国連憲章を尊重する事を、日本国が信頼し前提とする事を意味しています。

言い換えるなら、ある国連加盟国が、日本国によるこの信頼を裏切ったなら、報復も有り得ると言う事です。
僕は、日本国のこの原則を、国際社会に主張できると思います。最終的には、国際社会は、日本国のこの主張を支持するだろうと、僕は思います。
如何なる困難をも克服して、他の国々からの支持を獲得する。それが、外交でしょう。
勿論、実現不可能な外交交渉もあり得るでしょう。
しかし、日本国のこの原則の国際社会からの支持を獲得する事は、実現可能と僕は思います。

日本国憲法第9条は、国際連合憲章第1条第1項


日本国憲法第9条の条文を抜粋します。

「「第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」」

これ、国際連合憲章第1条第1項の原則を遵守する事を国際社会に宣言した条文です。
その国の意思を国際社会に宣言する事も、憲法の目的の一つでしょうから。

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、」とは、日本国が国際連合憲章の原則を遵守することの宣言です。
そして、この第9条の規定は、国連憲章の原則が、国際社会の原則である事を前提としています。
「国際社会の国々は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求する。
この事を日本国が信頼するから、日本国は戦争を放棄する。」
これが、日本国憲法第9条であると僕は思います。

国際連合憲章第1条第1項を抜粋します。

「「国際の平和及び安全を維持すること。そのために、平和に対する脅威の防止及び除去と侵略行為その他の平和の破壊の鎮圧とのため有効な集団的措置をとること並びに平和を破壊するに至る虞のある国際的の紛争又は事態の調整または解決を平和的手段によって且つ正義及び国際法の原則に従って実現すること。」」

国際連合加盟国は、国連憲章の原則を遵守する事を原則としているから、この条文の規定の対象は、平和を希求する主権国家ではなくテロリストです。
集団的自衛権の目的は、テロとの戦いです。

テロリストは、日本国憲法第9条の規定の対象外です。従って、第9条は、集団的自衛権の行使を禁じてはいません。
日本国憲法第9条第2項は、平和を希求する主権国家と戦う為の戦力の不保持を宣言しています。
自衛隊は、平和を希求する主権国家と戦う為の戦力では有りません。自衛隊は、テロリストから祖国と大切な家族と同胞達を守る為の戦力です。


日本国は、他の主権国家が平和を希求すると信頼するから、日本国憲法第9条の宣言をします。
この信頼を裏切る国は、テロリストです。
テロリストに対しては、国際法の戦争法規の保護規定は適用されません。
テロリストとの戦いは、古代の戦争の如く、負けた側がジェノサイドされるジェノサイド戦争になります。
日本の自衛隊は、ジェノサイド戦争により、祖国と大切な家族と同胞達を、テロリストから守り抜きます。

日本人にこの覚悟があるのならば、このリスクを冒してまで、日本に戦争を仕掛ける国は無いでしょう。


日本が憲法改正したら。

僕が上で述べた事柄が、根底から覆る事になるでしょう。
アメリカと国際社会は、僕が上で述べた事柄を前提として、第二次世界大戦後の対日本関係を構築してきたでしょう。
「制定された日本国憲法は、日本国の国家意思の宣言である。」この事が、全てです。
日本国憲法の変更は、日本の国家意思の変更を意味する。
従って、まず、サンフランシスコ平和条約の破棄と、日本の国際連合加盟の無効が決定されるでしょう。

そして、アメリカは日米安保条約の破棄を選択するでしょう。
アメリカは、現行の日米安保条約の破棄を選択するでしょう。アメリカが現行の日米安保条約を選択した理由は、日本国が現行の日本国憲法を選択する国だからでしょう。

安倍総理が憲法改正を行おうとしている。だからトランプ大統領が「日米安保条約は不公平だ。」と発言するのだと、僕は思います。



参考資料へのリンク(記事を執筆された皆様、感謝します。)



僕と、同じ指摘をしている記事を見つけました。篠田英朗氏本職の研究者さんです。ただ、僕は、外交交渉を成功させ得るかとの視点で、考察を進めていますから、結論は微妙に違うかもしれません。

上の抜粋は、政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所さんの記事からのものです。ただ、「保護されていない通信。」である為、リンクは貼りません。
このリンクは、日本語と英語を併記しています。日本語は縦書きでした。


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