NO.152 日本のファンは、何故必ず「感動をありがとう。」と言うのか? 急性アノミー(Acute Anomie)が、その原因でしょう。 日本のファンは、この世界に自分の居場所を見つけようとして集まるのでしょう。 ・・・ テーマラベル : 日本社会の分析について,単純アノミーと急性アノミー


日本のファンは、何故必ず「感動をありがとう。」と言うのか?

急性アノミー(Acute Anomie)が、その原因でしょう。
日本のファンは、この世界に自分の居場所を見つけようとして集まるのでしょう。

他の国々の人達は、「感動をありがとう。」とは、言わないでしょう。他の国々の人達は、「感動をありがとう。」と発言する日本の者達を、奇異に思うでしょう。

小室直樹先生は、1970年の以前に、日本社会に生起した急性アノミー(Acute Anomie)について、警告しました。

過去の記事で、繰り返し言及しました。
急性アノミー(Acute Anomie)の説明については、記事により、違いがあります。
この事は、複数の記事が読まれた場合、趣旨を伝えるのに、プラスになるかも知れない。
この記事では、前回分を、そのままコピーペーストします。

急性アノミー(Acute Anomie)は、社会学上の概念です。急性アノミー(Acute Anomie)は、社会を崩壊させます。急性アノミー(Acute Anomie)は、人間集団全体を支配します。
急性アノミー(Acute Anomie)に支配された人は、敵と味方を識別しない、無差別な攻撃衝動に、精神を支配されます。その攻撃衝動は、その人自身にも向けられます。
その人の急性アノミー(Acute Anomie)は、最後は、その人自身を殺します。

急性アノミー(Acute Anomie)は、その人が、進行している対象から裏切られた時に、その人を支配します。
その人は、精神が、未知の恐ろしい宇宙空間を、孤独に漂っている感覚に陥ります。
人の精神は、自らがこの世界に実在している事を確信する必要があるのでしょう。
何かが神になって、その人に「安息の地。」を約束してくれる。
人の精神は、この状態を必要とするのでしょう。

日本人にとって、この神の役割を、天皇陛下が引き受けてくれてきたのでしょう。
恐らく、日本神話の時代から。

第二次世界大戦後、昭和天皇は人間宣言を行った。
しかし、日本人にとって、天皇はその後も神だった。

平成の天皇陛下は、御自身を象徴天皇であると宣言し続けた。平成の天皇陛下は、日本国憲法を尊重する事を宣言し続けた。

平成の天皇陛下は、平成の時代が、平和の時代である事を望み続けた。

日本人は、平成の天皇陛下の意思を、神の意思と認識した。

スポーツや芸能人達のイベントに、大勢のファンが集まり、声援を送ります。
こうした光景は、世界の様々な国々の人達と同様に、日本でも行われ続けています。

ただ、日本のファンは、スポーツ選手や芸能人達に、奉仕を行っているように、僕には思えます。
その原因は、急性アノミー(Acute Anomie)でしょう。

ファンの人達は、この世界に、自分自身の居場所を見つけ出したいのだと思います。
大勢の他のファンの人たちと、同じ場所に集まって、応援するスポーツ選手や芸能人達に、共に声援を送り続ける。
ファンの人は、この行動により、周囲の他のファンの人達との、連帯意識を確認するのでしょう。
ファンの人は、同じ選手や芸能人を応援する他の人達と、感動を共有するのでしょう。
「この世界に、確実に私は存在する。」その人は、この行動により、この事を確認するのでしょう。
だからその人は、「感動をありがとう。」と、発言するのでしょう。

他国では、試合が終わった後は、観客が、速やかに競技場を去るシーンが一般的です。
これに対して日本では、応援しているチームが負けても、大勢の観客が競技場に残り続けます。

彼らは、同じチームを応援するファン同士としての、連帯意識を確認したいのでしょう。

台風19号で被災した人達のもとへ、日本全国からボランティアが駆けつけています。
急性アノミー(Acute Anomie)は、日本社会に浸透しています。ボランティアの人達にも、急性アノミー(Acute Anomie)の影響は、大きいでしょう。
ただ、ボランティアの人達は、立ち向かう気持ちが強いのかもしれません。
被災した人達を見捨てたら、大切な何かを失う予感がしているのかも知れません。
被災した人達と、同じ人間である連帯意識を取り戻す。この事が、ボランティアの人達にとって、心の中に忍び寄っている何かに勝利する事なのでしょう。

日本では、ファンとアイドルとの握手会が、頻繁に開催されています。熱心なファンは、繰り返し、握手会に参加します。参加する人達は、アイドルとの連帯意識を自覚する事を欲していると思います。
アイドルとの握手会に参加する資格を獲得する事は、容易では無い場合も、少なくありません。
一回の参加資格を獲得する為に巨額の支出を必要としても、握手会への参加を繰り返す人も、少なく有りません。
そして、どんなにアイドルとの握手会に参加しても、心の中の空虚感は解消されないのでしょう。握手以上の事を求めて、事件を起こすことも少なくありません。

以上の事柄は、僕は、日本社会の急性アノミー(Acute Anomie)が、大きな影響を及ぼしていると思っています。
これらの事は、他の国々における事例と特徴を比較することにより、適切に分析できるだろうと思います。

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