NO.116 ヒトラーを説得する方法は、できなかっただろうか? そんなことを、考えています。 ・・・ テーマラベル : ヨーロッパの第二次世界大戦の最終的な解決はドイツの人々が為し得ます
ヒトラーは、第二次世界大戦の悲劇を引き起こした。ヨーロッパの人達に、第二次世界大戦は、恐ろしい心の傷を負わせたと思います。
ヨーロッパの人達は、心の数の深さの為に、第二次世界大戦を直視する事が難しいかもしれません。
人類は、第二次世界大戦の本質を理解し抜く必要があると思います。第二次世界大戦の本質を理解し抜くことにより、再度の悲劇を抑止する事が可能になります。
ヨーロッパの人達が、深い心の傷の為に、第二次世界大戦の本質を直視できないのならば、再度の悲劇の抑止の可能性は、絶たれる事になります。
ヒトラーは、悪魔の王ではありません。我々と同じ人間です。聖書は人間に、神様だけを恐れなさいと命じます。
ヒトラーは、罪深き人かも知れない。しかし、我々もまた、罪深き者かも知れない。
僕には、判断できません。裁きは、神様がなされる事です。
ヒトラーは、物事の本質を見抜く優れた洞察力を持っていたことは、間違い無いでしょう。
ヒトラーは、世界で最初にケインズ政策を成功させたと言われています。
シャハト博士が述べています。「ヒトラーの命令は、いつも簡潔だった。しかし、それを実行したら、驚くほどの効果があった。」
ヒトラーは、経済の本質を理解していたのでしょう。
当時の他の誰も及ばない程にです。
ヒトラーの行なった選択は、彼の洞察力による結論を根拠にして決定されたものだったでしょう。
ヒトラーは、本質を見抜いていたでしょう。
しかし、彼が、異なった選択をした可能性は本当に無かったのでしょうか?
ヒトラーは、ユダヤ人のホロコーストを実行した。彼が、この選択を行なった動機の要因には、相応の現実があったのでしょう。
ユダヤ人は、迫害を受け続けてきた民族でした。しかし、闘争を続けてきた民族でもあった。
一つのエピソードを述べます。ナチスドイツ時代に、あるユダヤ人は、ドイツ国外に逃れなかった理由を問われて、こう答えました。
「ドイツから逃れる事は、私が、敗北する事だからだ。」と。
そのユダヤ人は、ナチスの支配下のドイツでも、ナチスを相手に闘争をしていた事になる。
現在も、世界の金融やマスメディアは、ユダヤ人が支配していると言われています。
ナチスの時代の、ドイツでも、ユダヤ人達は、同じようなことをしてきたのでしょう。
それが、彼らの闘争の手段だったのでしょう。
そして、この事がヒトラーの心に、ユダヤ人に対する憎悪を育んだのかも知れません。
ただ、ヒトラーが、個人的に全く異質のユダヤ人と知り合っていれば、彼の判断は、変わることもあったかも知れないと思います。
「悪しき事を行なっている者達だけが、ユダヤ人では無い。」このことを具体的に、ヒトラーが知ることがあったならば、ヒトラーの判断も異なっていたかも知れない。
僕は、この可能性は、あったかも知れないと思っています。
一部の人達かも知れませんが、ユダヤ人が今も選択している闘争の手段は、未来において、ユダヤ人への迫害を引き起こす可能性は有ると思います。
人間は、万能ではありませんから、行う事に綻びが生じる可能性は、常に存在するでしょう。
世界情勢には、誰もが予想しなかったアクシデントが、いつ生起するかわからない。
その際には、誰であっても、自らを取り巻く事態に対するコントロールが不能に陥る事はあるでしょう。
ヒトラーは、イデオローグであった事は間違い無いでしょう。
「総統の使命は、全責任を自らが負う事である。」と、ヒトラーは認識していたと聞きます。
現実の世界において、実現されなければならない目的を見極めて、それを成し遂げる事を、ヒトラーは、自らの責任であると認識していたはずです。
ならば、ヒトラーに対して、「このような事も有り得る。」と言う事を、自らの行動で証明する者が居たならば、ヒトラーは、判断を変えただろうと、僕は思います。
ヒトラーは、感情に曇らされずに、現実を的確に洞察することが、彼の使命であると思っていたでしょうから。
そうでなければ、あれ程の巨大な事業を、彼は成し遂げる事ができなかったでしょう。
彼は、崩壊の状態にあったドイツの再建を実現させたのです。
ヒトラーは、最初から戦争を選択する意思だったと聞いています。彼の目的は、ドイツの生存を可能にする経済圏の建設でした。
ヒトラーは、この目的の為に戦争を選択する必要があると結論していたと聞きます。
経済圏の建設に最も有効な方法は、帝国主義が終焉して、植民地が全て独立して、全世界が自由貿易体制に移行する事でした。
第二次世界大戦後に、この事が証明されました。
この事を、自分の目で確認したならば、ヒトラーは、判断を変更したでしょう。
第二次世界大戦が終わるまでは、誰も、この情勢の世界的変化を、想像もできなかったはずです。
小室直樹先生が指摘された事です。「ドイツ社会の底辺に広がったアノミー(Anomie)が、ナチスを育んだ。」
ナチスの悲劇の背景には、巨大な社会的原因が存在していたはずです。
アノミー(Anomie)は、フランスの社会学者デュルケムが提唱した社会学の概念です。
アノミー(Anomie)は、人々が狂気に支配されたように精神の自己管理能力を喪失する社会現象と、僕は聞いています。
現在のドイツにおいて、ネオナチスが急速に台頭しているのならば、相応の社会的原因があるはずです。
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