NO.068 トランプ大統領が、グリーンランドの購入意思を、発表した。 デンマーク首相は、「グリーンランドは、売り物ではありません。」と発言した。 例えば、アメリカか中国かの、どちらかがグリーンランド島を獲得したら、この両国は、狭い海域を隔てて、直接対峙する事になる。 ・・・ テーマラベル : トランプ大統領がグリーンランド購入を意図した目的。,トランプ大統領の政治手法。
トランプ大統領が、グリーンランドの購入意思を、発表した。・・・デンマーク首相は、「グリーンランドは、売り物ではありません。」と発言した。
トランプ大統領は、中国の一帯一路構想が、北極海をも対象としている事を、念頭に置いていると思う。
以前から、アメリカは、この意思を持っていただろう。中国が、一帯一路構想の実現を活発化させた為に、今の時期の発表に踏み切ったのでしょう。
中国も、グリーンランドの購入を、望んでいるでしょう。
中国は、行動力を証明し続けてきた。
今までも、アフリカで、多くの開発を実現させている。南沙諸島も、中国が開発に着手したら、急速に開発が進んでいる。
南沙諸島の領有権を主張する国々が、早くから南沙諸島の開発を実現させていたら、中国が参入する余地はなかった。
領有権が承認される為には、統治責任を果たしている実績が積み重ねられている事が重要なようです。
南沙諸島の領有権を主張してきた国々は、今まで、統治責任を放棄してきた状態だったのでしょう。
中国は、実質的に統治責任を果たすようになったから、今、施政権を主張できる状態を獲得していると理解します。
中国は、北極海航路を開発する為に、本気の努力を続けている。
中国が、グリーンランドの購入を実現すると、グリーンランドの豊かな天然資源の開発は、急速に進むでしょう。
グリーンランド自身の意思が、重要でしょう。
グリーンランドは、デンマークからの独立を望む意思を持っている。既に、デンマークから、高度な自治権を獲得している。
グリーンランドは、グリーンランド島に対する統治責任を果たす意思と、能力を証明している。
グリーンランドは、世界情勢の中で、自らが置かれている状況を、適切に理解しているでしょう。
グリーンランドは、自らが置かれている状況において、全世界に対して、適切な役割を果たす意思を持っているでしょう。
グリーンランド島を得る者が、北極海の実質的な支配圏を獲得できる。アメリカと中国、そしてロシアが、これを望んでいるでしょう。
ここで、全世界の多くの国々が、これら3国のうちの、どこか1カ国が、グリーンランド島を獲得する事は、望まないでしょう。
間違いなく、世界情勢の緊張化を生み出します。
例えば、アメリカか中国かの、どちらかがグリーンランド島を獲得したら、この両国は、狭い海域を隔てて、直接対峙する事になる。
何かがきっかけとなり、急速に緊張が高まることになる。
今まで、グリーンランド島は、これら3国の間の、緩衝地域の役割を果たしてきたはずです。
自らの統治責任を果たす意思と能力を証明し続けてきたグリーンランドは、この事を理解しています。
グリーンランドは、これら3国の調整役となる事を引き受けるでしょう。
ここで、グリーンランドの独立問題について、グリーンランドが、これら3国の調整役を引き受ける立場における観点から、言及しましょう。
僕は、グリーンランドが、デンマーク国の自治州であり続ける方が、この役割を果たす上では、必要な努力が小さくて済むと思います。
グリーンランドが、デンマーク国の自治州で有り続ける限り、他の国々にとって、グリーンランド問題は、デンマーク問題となります。
デンマークは、EUに加盟しているから、グリーンランド問題は、EU問題になります。
「この問題は、我々の国家とグリーンランドの間の二国間の問題である。第三国は、干渉するな。」
どの国も、この主張はできません。
グリーンランドが、これら3国の調整役を果たす目的は、北極海の情勢の平和的安定の実現の為です。
その為には、全世界の国々の同意が必要です。現時点では、EUのこの問題に対する参加は、保障されているのです。
グリーンランドは、一つの努力を、省略する事ができる。
そして、グリーンランドは、この問題における、他の国々との交渉権を、デンマーク政府に要求する事が、適切な選択であると、僕は、思います。
デンマーク政府は、他者の問題としてこの問題に取り組む。しかしながら、グリーンランドは、自分自身の存続に関わってくる問題として、この問題に取り組むのです。
最も責任を負う立場の者が、主導者となるべきです。
デンマーク政府が、グリーンランドの、この要求を拒絶するのならば、グリーンランドは、独立を選択する事が適切と、僕は思います。
デンマーク政府は、グリーンランドが受け入れる事ができる提案をすべきと思います。
デンマーク政府が、どのような提案を行うかにより、グリーンランドのデンマーク政府に対する信頼の大きさが決まります。
デンマーク政府は、自分が有能な外交官であることを、グリーンランドに証明する必要があります。
有能な外交官は、情勢を適切に理解します。そして、有能な外交官は、できる事と、できない事を、適切に判断します。
そして、有能な外交官は、これ以外の選択肢はあり得ないと評価される提案を行います。
提案をされた相手が有能ならば、この事を理解します。
双方が有能ならば、大きなプロジェクトが可能となる。双方が、何が為されるべきかを理解する。双方が、為されるべきでない事を、理解する。双方が、自分の役割分担を理解する。双方が、相手が役割を果たす事を理解する。
そして、双方が、相手の信頼を失う事ができないのです。どちらか片方が、相手の信頼を失った時点で、プロジェクトは失敗します。
有能な者は、相手が、信頼して託すに相応しくない事を理解し、別の手段を選択します。
グリーンランドが、北極海の情勢の平和的安定を実現させるプロジェクトにおいて。
グリーンランドが有能であり、デンマークがグリーンランドに信頼して託すべき事を理解している時に、デンマークは、最大の利益を得る事ができます。
グリーンランドの天然資源開発について。中国は、参入する事を望んでいるでしょう。
ただ、大きな問題を抱えています。グリーンランドの大陸氷河が溶けたら、全世界の海水面が、7メートル上昇します。
全世界規模の、環境問題になります。ニューヨークは、水没するのでは有りませんか?
トランブ大統領は、この問題を無視できないでしょう。
僅かでも、この危険が存在する限り、トランプ大統領は、中国の参入を認めないでしょう。
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